ナレッジパネルとは、パソコン版では画面の右サイドに、スマートフォン版では検索結果上部や中段に表示される目立つ位置にあります。自社の情報がナレッジパネルに掲載されることは、Web集客や問い合わせ件数に良い影響を与えるチャンスがあります。
しかしながら、これまでSEOやコンテンツマーケティングに注力していても、ナレッジパネルについてはあまり意識してこなかったかもしれません。そこで、本記事ではナレッジパネルをWeb集客に活用したいと考え始めた方に向けての説明となります。
- ナレッジパネルの役割と仕組み
- ナレッジパネルと似た機能との違い
- ナレッジパネルが表示されることで期待できる効果
- ナレッジパネルが表示されるために満たすべき条件
- 表示されているナレッジパネルの内容を編集する方法
ナレッジパネルの活用は、検索結果の目立つ位置に情報を掲載することで、効果的な集客につながる可能性があります。
ナレッジパネルとは、Googleの検索結果画面に表示される情報ボックスのことであり、検索対象に関する端的な説明や概要が記載されています。例えば、人物や物事、場所、組織などについて検索された場合によく表示されます。
ナレッジパネルには、検索対象によって異なる情報が掲載されます。人物の場合は写真や生年月日、家族の情報などが表示され、物事や場所では関連画像や起こった年月日、場所のマップなどが表示されます。組織に関しては、ロゴや株価、代表者の情報、製品などが記載されることがあります。
ナレッジパネルはGoogleによって自動生成され、その情報は「ナレッジグラフ」と呼ばれるデータベースに基づいています。情報源はWeb上の公開情報やデータ提供元から得られる情報です。したがって、ナレッジパネルの表示や内容を完全にコントロールすることはできませんが、会社の公開情報がナレッジパネルに掲載される可能性があるため、正確で最新の情報を維持することが重要です。
ナレッジパネルは、ユーザーが検索対象の概要を簡単に把握できるようにする役割を果たしています。そのため、Web集客に役立てるためには、コーポレートサイトや運営メディアの情報を正確かつ最新の状態に保つことが重要です。
ナレッジパネルは、検索対象に関する事実や実在するものが表示されるものであり、Googleが自動生成します。一方、ビジネスプロフィールは、特定の地域に拠点を持つ企業や店舗の情報を管理するための機能であり、企業がビジネスプロフィールを利用することで表示させることができます。ナレッジパネルは概要を把握するためのものであり、ビジネスプロフィールはローカルな企業と顧客が結びつくためのものです。
ナレッジパネルは検索対象の概要を把握するための情報を表示しますが、強調スニペットは特定のコンテンツから抜粋した情報を表示して、ユーザーが求める情報を見つけやすくします。ナレッジパネルはナレッジグラフ上の情報を表示することで情報が完結していますが、強調スニペットは特定コンテンツの抜粋テキストとリンクを掲載して、ユーザーが求める情報にスムーズにアクセスできるようになっています。
表示は似ていますが、ナレッジパネル、ビジネスプロフィール、強調スニペットは、検索結果画面で異なる情報を提供しています。
- Webサイトへの流入を後押ししてくれる
ナレッジパネルに自社のWebサイト内の画像が表示されることで、ユーザーは直接サイトに訪れることができます。ナレッジパネルが目立つ位置に表示されるため、画像を通じてサイトへの導線となり、サイトへの流入に寄与します。 - ポジティブな印象を与えられる
自社の情報がナレッジパネルに掲載されることで、ユーザーにポジティブな印象を与えることができます。ナレッジパネルは検索結果画面で目立つ存在であり、信頼性や信頼できる企業の印象を与えることができます。 - 自社の概要をスムーズに把握してもらえる
ナレッジパネルに自社の情報が表示されることで、ユーザーは自社の概要を簡単に把握することができます。ナレッジパネルには企業のロゴ、組織の概要、代表者の情報、設立年月日、主要製品などが掲載されることがあります。これにより、ユーザーはサイトにアクセスする前に自社の情報を手早く理解することができます。
ナレッジパネルへの表示は、集客やサイトへの流入増加、ポジティブな印象の形成、自社の概要の効率的な伝達など、ビジネスにとって多くの利益をもたらすことが期待されます。
ナレッジパネルが表示されるためには、以下の3つの条件を満たす必要があります。
ナレッジパネルを表示させるためには、ビジネスプロフィールの申請が重要です。ビジネスプロフィールはGoogleが提供する機能であり、ナレッジパネルの情報源として利用されます。ビジネスプロフィール上の情報は、ナレッジグラフやナレッジパネルに関連付けられる可能性が高いため、必ず申請しておくべきです。
自社のWebサイトに構造化データを実装することも重要です。構造化データは、検索エンジン(Google)がサイト内の情報を理解しやすくするためのデータ形式です。構造化データを実装することで、Googleはサイト内の情報を適切に識別し、ナレッジパネルに掲載すべき情報として認識しやすくなります。
自社サイトをGoogleのSearch Consoleに登録することも重要です。Search Consoleへの登録は、公式サイトとしての存在を確立するために有効です。また、Search Consoleに登録することで、サイト内の情報がナレッジパネルに掲載されるべき情報として検出・識別されやすくなります。
以上の3つの条件を満たすことで、自社のナレッジパネルが表示されやすくなり、Web集客や宣伝に効果が期待できます。
ナレッジパネルの編集を行うためには、以下の3つのステップを実行します。
- Googleアカウントにログインし、Google検索を開きます。
- ナレッジパネルを表示させます。この際、Search Consoleに紐付いているGoogleアカウントを使用します。
- ナレッジパネルが表示されたら、左下の「ナレッジパネルの認証を受ける」をクリックします。
- 「認証する」バナーをクリックし、認証手続きを進めます。
- 認証が完了すると、認証メールが届きます。正式な認証完了までには通常24時間以内かかります。
- 認証が完了したGoogleアカウントでログインし、「ウェブとアプリのアクティビティ」を有効にします。
- Google検索から自社のナレッジパネルを表示させます。
- ナレッジパネル上部に表示される「情報の修正を提案」という枠をクリックします。
- 各情報に対して修正を提案するためのボックスが表示されます。
- 変更したい情報をクリックし、提案する変更内容、置き換える理由、裏付けとなる公開情報のURLを入力します。
- 変更したい情報が複数ある場合は、個別に送信します。
- 修正の提案が送信されると、Google側で審査が行われます。
- 審査結果のメールを待ちます。このメールで修正の公開可否が通知されます。
審査に通過するためには、修正内容が自社のウェブサイトやビジネスプロフィールによって裏付けられることが必要です。修正内容が他の公開情報によって正確性が確認されるよう、事前に自社情報を充実させておくことをおすすめします。
自社のナレッジパネルは表示される保証はありませんが、表示された場合はウェブ上での集客や問い合わせ件数に良い影響を与える可能性があります。
顧客を獲得するためには、積極的に自社の情報をナレッジパネルに表示させることが望ましいです。